Lesson.1 恋は計算が大事

5/46
前へ
/156ページ
次へ
専門は日本文学。うちの大学でたぶん一番人気の授業だ。なぜなら、教えている速水先生本人がイケメンだから。 授業内容は自分の好きな和歌とか、場合によっては全然日本文学と関係ない話も出てきて本当に適当。学期末のレポートは自分の好きな和歌について。何か書けばほぼ100%単位がもらえる。 この授業を受講するのは、速水先生のお顔が見たい学生及びお声を聴きたい学生となっており……日本文学を真剣に学びたい人には、あまりオススメできない授業かもしれない。 さっきのボディータッチとスマイルも、すべての女子大生に等しく平等に振舞っていらっしゃるので、それで心を奪われてしまう学生も多いようだ……この3人みたいに。 私自身、たしかに速水先生はイケメンだと思うが、不真面目で先生らしくないので、実は少し苦手だ。 「ねぇ、瑞希はどう思う?今日の速水先生!」 「えっ」
/156ページ

最初のコメントを投稿しよう!

256人が本棚に入れています
本棚に追加