四屋敷の所業

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友人たちと、尽きない話題で盛り上がり、百々が帰宅したのは夕食の時間を大きく越えてからだった。 一応、電話を入れておいたので、あまり怒られなかったが、百々のことが心配な丈晴からは「いくらなんでも、もう少し早く帰ってきた方がいいです。高校を卒業して、まだ2ヶ月ほどなんですから。」と言われてしまった。 18歳、選挙権があるとはいえ、大人かと問われると自信をもってそうだとは答えられない。 百々は、素直にごめんなさいと謝った。 ケーキバイキングと、そのあともう一度入ったファミリーレストランでのパフェで、百々はあまりお腹がすいていなかった。 そんな百々に、当然ではあるが、一子から声がかかった。 「百々ちゃん、お腹がすいていないのだったら、お話を先にしてしまいましょうか。」 もちろん、それが何のことかは、百々にはわかっていた。 食卓に座って、お茶を飲みながら百々を待っていた一子が立ち上がり、百々もそのあとについていった。
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