違和感

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微妙な乙女心も相まって、それじゃあお願いしますと言えないでいると、一子から東雲に頭を下げてくれた。 「まあ、助かるわ、東雲さん。途中、あなたのご自宅に寄って着替えられてもいいのよ。どうせ、この子もお使い以外の予定は今日はありませんもの。」 それにと、一子が付け足す。 「この使いも、修行の一環。」 え、と百々の表情が変わった。 戸惑いが、緊張に変化する。 「百々ちゃん。ただのお使いだと思って?」 そう、そんなはずはなかった。 一石で二鳥どころか、三鳥も四鳥も狙う曾祖母だ。 東雲の持ち込んだ相談を解決するだけでなく、それを百々の修行の一つにしてしまおうと考えないはずがない。 ならばーー 「大おばあちゃん・・・もしかして、お使いって神社?どこかの神社?」 「すごいわ、百々ちゃん!どうしてわかったのかしら!」 いや、むしろ、わからない方がどうかしてるでしょと、百々は反論を飲み込んだ。 さっさと言ってしまえばいいのに、ぎりぎりまで内緒にしていて突然言い出しては周囲を驚かせるのは、一子のいつもの癖だ。
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