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いつもお導きくださり、ありがとうございますーー
これからも、よろしくお願いいたしますーー
百々としては、詳しい話を聞きに来ました、神様もどうか教えて、という気持ちではなかった。
訪れた神社で、そこに祀られ敬われている神々に挨拶もないのは、いくら目的が他にあったとしてもあまりに失礼だと教えられてきたからだ。
「あ・・・」
不意に。
これまで感じたことのなかった感覚が、百々の背後でした気がした。
いや、背後というのは正しくないかもしれない。
百々より前に出ず、しかしもっと高次な場所から、ふるりと現れた力が拝殿の中に漂う力に触れようとする。
すると、手を伸ばされたような感覚で、拝殿の中の力の一部が、こちらへ、百々の方へ近づいてくる。
これはーー罔象女神様?
百々が乞い護ってくれるよう願い出た女神である。
その力が、百々の意思に関係なく出現した。
そんな感覚だった。
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