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秋以降どうなるかはこれからだが、大学に戻っても周囲の目は痛くなるでしょ、自業自得よと、バニラアイスの下のフレークをすくいながら、史生が言った。
これで懲りてくれたら本当に助かるんだけれどと、百々はため息をついた。
まだまだ自分のコントロールが甘い自覚はある。
辻で久保を止め、出てこようとしたものを再び封じ、自宅に戻ってどうにか東雲に対応した。
しかし、東雲が帰り、一子との話も終えたあと、緊張が切れた途端に自室でことりと眠ってしまい、目が覚めたのは真夜中だった。
ほぼ半日眠っていたことになる。
「大おばあちゃん、何をしても平然としてるんだよう。私なんか、一仕事したら疲れてぐったりなのに。」
「当たり前でしょ。年季ってもんが違うわよ。自宅に戻って、あんたまだ半年も経ってないじゃない。だいたい、修行ってどんなことしてんの。」
「大おばあちゃんにくっついて、やること見たり真似たり・・・かな?」
それがどんな修行になっているのかは、百々自身が謎だ。
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