Chapter 1 太陽みたいな人

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「ただいまー。」 お母さんがリビングのドアからヒョコっと顔をだして 「おかえりー。あら、るい今日は疲れきってるんじゃない?何かあったの?」 もう今日は散々だったし… 好きな吉田先生の理科の授業は隣の宮澤に壊されるし…だいたいアイツ私に分からん所質問するのはいいけどしすぎ… 私は心でお母さんに返事をしていたけど 「部活でちょっと張り切り過ぎちゃった。あははー」 と笑いとばして自分の部屋へと向かった。 知らないお母さんは 「あら、滅多にないことじゃない。今日はるいの好きなオムライス作ろっと!」 と鼻歌を歌いながらリビングに戻っていった。私は2階に上がって机に向かい日課の日記を書き始めた。 今日は不幸が連続続き… 宮澤がクラスに転入してきて私の席の隣になった。私の大好きな理科の授業を質問ぜめで壊すし、ホント馬鹿にもほどがある。 でも気づいた事がある。宮澤の笑顔はいいなと思った。(これは褒めてない!) 書き終わった時お母さんが 「るいー、ちょっときてー。」 と呼ぶ声がした。1階へおりるとそこにはあの宮澤が玄関にいた。私は思わず 「なんでいんの!?」 と叫んでいた。お母さんが 「引っ越ししてきたんだって!聞くと同じクラスなんだって?もうびっくりしちゃった。」 と嬉しそうな声で言った。 私は、とにかく宮澤を見ていた。それに気づいた宮澤は 「そんなみつめんなよ。ここ柏木ん家かー。デカくてビックリした…隣ってことでよろしく。」 といつもの調子で言う。 宮澤のお母さんが 「今日、柏木さんが隣の席でたくさん教えてもらったってそうしが言うから…これからもめいわくかけるとけどそうしをお願いします。」 と礼儀正しく言った。 お母さんは 「まあ、柏木さんじゃなくてるいでいいですよ。」 と笑顔で言っている。 さすがに私は 「ちょっ…お母さん!?それは言い過ぎ」 と言ったが宮澤は私が言い終える前に 「じゃ、るいって呼びますね。」 と言って2人は家に帰っていった。 「はぁー。」 私はため息をつきながら部屋へ戻った。戻るとメールがきていた。 差出人そうし 宛先 るい よぉ、もらった笑 まぁ登録しといてよ。 るいって呼ぶんだからそうしって呼べよ! 隣でもよろしく! なんてメールがきてた。なによ、よぉって…ホントバカだ。私はすぐにメールを返信した。 差出人 るい 宛先 そうし 仕方ないから登録しといた。 よろしく。 そうしってホント太陽みたい…
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