誕生日プレゼント

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「欲しいプレゼントは二つ考えとけよ、ひなた」 「え?」  きょとんとするひなた。 「どうして? 二つもくれるの?」 「一つは専属マネージャーからのプレゼント。もう一つは……その、恋人として、おまえにプレゼントを贈りたいから」  めずらしく月野は端整な顔に照れくさそうな表情を浮かべている。 「月野さん……」  ひなたはうれしさのあまり、涙があふれそうになるのを必死でこらえた。  月野が運転中でなければ、彼に抱きついていたところだ。  月野がひなたのことを、はっきりと『恋人』と言ってくれたのは初めてのことで……。 「うれしい……」  どうしてもこらえきれなくなった涙を、ひなたは手のひらで拭いながら微笑んだ。
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