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月野の車に後部座席に落ち着いたひなたは、月野に言ってきた。
「ね、マネージャーの月野さんに、誕生日プレゼント、ねだってもいい?」
「ああ、いいよ。なにが欲しいんだ?」
「月野さんのマンションへ行って、ケーキでお祝いしてほしい」
「……それだけでいいのか?」
はっきり言って、ひなたはもうしょっちゅう月野のマンションの部屋へ泊っているので今更感がある。
「そうだよ。明日は休日だけど、昼から仕事がはいっているでしょ? 月野さんの部屋へ泊まれば、少しでも長く寝坊ができるもん」
「分かったよ。……で、もう一つのほうのプレゼントはなにがいいんだ?」
「それはまだもう少しとっておく」
ひなたはそう言って何やら含み笑いをする。
「今日の十二時過ぎたら、無効にするぞ」
月野が少し意地悪っぽく言ってやると、
「シンデレラじゃないのにー」
ひなたはそう呟いて、拗ねた。
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