プロローグ。

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しかし無理やりな笑顔は、長く続かなかった。 笑顔にすれば、するほど笑えなくなった。 合わせるのにも陰で友人達に 「自分がない。 人に合わせてばかりでつまらない」 「陰で私達のこと馬鹿にしていそう」 なんて言われるように。 じゃあ、どうしたら良かったのか。 自分自身にも分からなかった。 そんな私にも彼氏が出来た。 彼なら大切にしてくれそうだと思ったのに でも愛情を知らない私は、 彼とどうやって向きやったらいいか 分からなかった。 衝突するたびに思い出す…両親の喧嘩を 祖母と母との喧嘩を 『私は、別にあの子を産みたかった訳ではない』 『好きにさせてよ! 何で私があの子のために犠牲に ならないといけないの!?』 母の言葉を思い出すたびに 自分の惨めさを実感させられた。 私は……いらない子だと。
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