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夜ちょうど19:00にチャイムがなり、玄関を開けると、「ただいま」と声をかけてくれる。
「おかえりなさい」
結局、和室は見えるのが嫌で閉めてしまったが、家具がほとんどない事は、前にも来たのでわかるだろう。
使っているのはリビングと寝室のみ。
リビングにも必要最低限のものしか置いておらず、女性のひとり暮らしとは思えない程に殺風景な部屋だ。
家具がない分響くのが難点ではあるが。
食事を温め直しながら「奥さん大丈夫?」と聞く。
「大丈夫。いつも早くても21時は過ぎてるし、そうなる様に時間を潰してから帰ってるから。とはいっても、七月の中間決算までは忙しいんだけどね」
「そうだったね。あのころと変わらない?」
「今は俺が課長。取り持った部長はもう定年したよ。だから、来月は中々来られないと思うんだ」
「そう……」
煮物の器を並べながら、今度はいつ?と考えてしまう。
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