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それから数週間、変わったことといえば、ゴミ出しの際に奥さんが付いてくるようになったこと。
特に話すことは何も無かったが、ゴミを捨てたあと部屋に戻るまでの間の無言の重圧が、「私知ってるのよ?」と言われているようでだんだんと耐えられなくなり、少し時間をずらして捨てに行くようになった為、朝の一時がなくなってしまった。
掃除して、洗濯をして、パートへと行き、スーパーへ寄って帰宅し、ご飯を食べて就寝する。
元の生活に戻ったと思えばそれでいい。
たった二ヶ月、少しでも一緒にいられた。
そう思おう……
それでも、もしかしたらとたまに奥の桜の木のそばのベンチに座って、彼が来ないだろうか?と22時頃までたまに待つ。
「来るわけないか」
そう思って帰ろうとベンチから立つと、「誰が来ないって?」と後から声がする。
「洋輔さん……」
「何度も来てたんだけど会えなくて」
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