01.グリム兄弟

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 金髪の女が何かに引っかかった様で、ボソッと呟いた。ダイスにはその呟きが耳に入っていた。 「なんだウレシア!」 「今の詠唱…少し変」  ウレシアと呼ばれた金髪の女はじっとヤコを見据えた。ヘルムはウレシアの横でニコッと微笑んだ。 「お姉さん、詠唱の違いに直ぐに気付くなんてすごいね」  ウレシアはヘルムの微笑みに少し目を逸らした。ヤコは口角を上げ少し笑いながら、ダイスを見て言った。 「俺はそこらの魔導師とは違う。新しい詠唱を使う魔導師だ」
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