がじゅまるくん「とうきょう」へ行くのまき

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こうもり山の『ひなせちゃん』 月が、月が出ていました。 大きな、それは大きな月が。 洞窟の洞穴からのぞき見える月は、 そうね、あれ、大きなホットケーキかな。 『こうもり山』の山肌の中腹に、 刈りとられた木立でこしらえらえた 「ひ」と「な」と「せ」の文字の ちょうど「ひ」の文字のへっこんだところ。 ちかくでよーく見たらわかるんだけど。 洞窟みたいに洞穴がほられていてね。 普段は見つからなように 草とか木とかで隠してるんだけど、 本当はね、 そこにバッドガールの妖精の 「こうもり山の『ひなせちゃん』」が 執事の『いちもんじぃ』と一緒に こっそり住んでいたの。 どこかに行くときには、 こーもりスタイルで ぱたぱた飛んで行ったり 趣味のインスタ映え探しには おしゃれなこうもり飛行台で飛んでいく事も ある。 今日はね、 何だか暑い夜が続いてて ぼーとしながら この間会った木の妖精の 「がじゅまる」っていう子の事を 考えてたの。 「じい、 なんだかあの子おもしろかったね。 目がさぁ まっすぐでひたむきっていうか それでいていつも気づかってて おもしろかった。」 「ほー姫様。 あーいう子もお好みですかな。 若様がお聞きになったら どう思われますか。 まー明日になったら 又遊びに参りますかな。」 そうして又ひなせちゃんは がじゅまる君に会いに遊びに 出かけていくのでした。
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