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――あの子に会いたい。
あの子の笑顔が見たい。
クオンは電動スクーターを走らせる。
本日二度目のミーヴァイルに到着した。
城の周りには未だカロッサ通行止めの撤回を求めて数十人がデモ抗議中だ。
(あいつら朝方まで
ああしてるのか……?)
昼間と同じく屋根伝いを登り城の様子を確認する。
一階大ホールには明かりが付いていて賑やかな音が聴こえる。
ホーンセッションやパーカッション、
美しいフィルハーモニーまで多種に渡り音色が響き渡る。
(なんて贅沢な空間なんだ……。)
会食中だと判断したクオンはその場で待機する。真冬なら凍え死ぬ寒さだろう。
忍ばせておいた姫君の写真を眺める。
ドレス姿しか拝んでいない為色々と想像が膨らんでしまう。
(ネグリジェとか着てんのかなー。
まさか素っ裸の訳ねーよな……。)
これ以上はイロイロと膨らんでしまう為クオンはギター剣を掻き鳴らす。
一般的な剣にギターを改良して組み合わせたお手製の剣。
どこにも売っていない唯一無二のオリジナル剣。
ピックも差せるスグレモノ。
(my dearのAメロんとこ直すか)
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