4.再会と別れと出会いの始まりと

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4.再会と別れと出会いの始まりと

まんじりともせず夜を明かすことになるかと思ったが、気がつけば朝を迎えていた。 いつの間にか眠ってしまっていたらしい。 自分の神経のず太さに少し呆れるが、 「……」 隣で寝ている美百合の規則正しい寝息のせいだと思う。 クークーと、信じられないくらい熟睡している。 「美百合、朝だよ」 試しに揺り起こしてみるも、 「んーん龍一、あと五分」 呑気に呟いて、全然起きる気配もない。 夕べの出来事が、まるで嘘みたいだ。 でも夢や幻でなかった証拠が、 「……」 それはもう、無くなってしまった。 手は洗ってしまったし、こっそりのぞいた廊下には、なんの痕跡も残っていなかった。 はっきり見たはずの龍一の血も、綺麗に拭い取られていた。
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