おばあちゃんの家のこたつ

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
今年、僕は、3年生に進級した。 今は年末で、僕は大好きなおばあちゃんの家のコタツで過ごしていた。 僕の家族は年末になると毎年、おばあちゃんの家で年越しをする。 いつもは、美味しいものを食べて暖かいコタツでテレビを見ながら、年をこす。それが、楽しかった。 だか、僕は今年が楽しくなかった。 なぜかというと、僕は今年、受験生だからだ。 みんなが先の見えない恐怖に飲まれ、勉強に取り組んでいる中、僕は今、この時間をこのように過ごして良いのだろうか。 僕は、中学校の成績が良くない。だから人の何倍も勉強を、しなくてはならないはずだ。だが、この体は動かない。 最近、楽しいことがなくなった。当たり前だ、やるべき事をしていないから。勉強をしなければ、全てを楽しむことが出来ない。そんな後ろめたい気持ちで、僕は、この年末を過ごしていた。 そう思っていたら、母が、「そんな浮かれない顔してないで、もっとご飯食べなさい。おばあちゃんいっぱいつくってくれたから。」 するとおばあちゃんも、「そうだよこんな時ぐらい、ゆっくり休みなさい。」 そう言ってくれた。 僕には、家族の言葉も、おばあちゃんが作ってくれたご飯も、そしておばあちゃんの家のコタツも、とても暖かく感じた。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!