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今年、僕は、3年生に進級した。
今は年末で、僕は大好きなおばあちゃんの家のコタツで過ごしていた。
僕の家族は年末になると毎年、おばあちゃんの家で年越しをする。
いつもは、美味しいものを食べて暖かいコタツでテレビを見ながら、年をこす。それが、楽しかった。
だか、僕は今年が楽しくなかった。
なぜかというと、僕は今年、受験生だからだ。
みんなが先の見えない恐怖に飲まれ、勉強に取り組んでいる中、僕は今、この時間をこのように過ごして良いのだろうか。
僕は、中学校の成績が良くない。だから人の何倍も勉強を、しなくてはならないはずだ。だが、この体は動かない。
最近、楽しいことがなくなった。当たり前だ、やるべき事をしていないから。勉強をしなければ、全てを楽しむことが出来ない。そんな後ろめたい気持ちで、僕は、この年末を過ごしていた。
そう思っていたら、母が、「そんな浮かれない顔してないで、もっとご飯食べなさい。おばあちゃんいっぱいつくってくれたから。」
するとおばあちゃんも、「そうだよこんな時ぐらい、ゆっくり休みなさい。」
そう言ってくれた。
僕には、家族の言葉も、おばあちゃんが作ってくれたご飯も、そしておばあちゃんの家のコタツも、とても暖かく感じた。
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