私と犬の物語

2/2
前へ
/2ページ
次へ
 ここは、小さいお墓の前。ここには、小学生のころに飼っていた犬のランのお墓である。そして、死というものがどういうものかをランをとうして私は理解した。  今から10年ほど前小学生の私は学校から帰るとランと一緒に散歩をするのが日課だった。その日もいつも通りに散歩をしていた。だが、途中から雨が降ってきて急いで家に帰るために走っていた。  その時、車の音が聞こえ振り向くと車が迫ってきていた。私はその時頭の中が真っ白になっていた。私は何かに突き飛ばされた。そして、車が激突した音があたりに響き渡った。気が付くと私に怪我もなく無事であった。何が起きたのか自分はなぜ無事だったのか周りを見渡してみると。車の激突したあたりから血が流れていた。  そう、車が突っ込む前に私を突き飛ばして助けてくれたのはランだった。それを理解すると私は涙が止まらなかった。もっと、ランと一緒に散歩したかった。遊びたかったという思いが私の中を占めていた。  それが、ランの亡くなった理由。私はそれ以降獣医を目指すことに決めた少しでも多くの動物たちを助けたいからだ。  そして、今回ここに来たのは獣医になるために大学に合格することが出来たからだ。  「ラン、私はあなたに救われた命だから獣医になって沢山の動物たちを助けてみせるよ。だから、見ていてね、ラン」
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加