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さっぱりした部屋。荷物が少ないのかな?
ソファーや棚はブラウン。カーテンや観葉植物のグリーンが映える。大人な部屋だな。
我が家は、ごちゃごちゃしている。母さんのセンスはなかなか。色がね、多いんだ。
同じような間取りなのに全然違う。住む人が違うとこうも違うのか。
でも、何だか殺風景に感じるのは、離婚って現実を知っちゃったからか。
「コーヒーでよかったかな?」
「はい、すみません。」
ソファーに座る俺の前に、香ばしい香りと共にコーヒーが置かれた。
「私は、ブラックだから、砂糖は料理用しかないし、ミルクは牛乳しかないんだけど、大丈夫?」
「大丈夫っす。」
一口頂く。しっかり、苦め。
むむっ、大人な味だ。
俺の微妙な顔を見たのか
「ふふ、来客用に用意しとくべきよね。」
「いや、うまいっす。俺の舌が子どもなだけで。うちでは、カレーも甘いんですよ。だからっ」
「分かる。ママさんがブラック飲む感じしないわ。紅茶な感じ。」
「あ~そうっす。紅茶が多いです。俺はあんまり好きじゃないんですけど。」
「私もあんまり飲まないな。上手に淹れられるとおいしいんだけどね。自分で淹れるとだいたい渋いのよ。」
なるほど、思っていたより大雑把そうだ。サバサバしてるっていうのかな。
「で、わざわざ持ってきてくれたのは、気を使ってくれたのかな?」
悶々と創子さんの性格を考えていたら、さらっと聞かれた。
「気を使ったっていうか、何か気になって。」
「ママさんに聞かなかったの?離婚したよって。」
はは、ばれてるな。そりゃそうだよ。急に押しかければ、何か思うところがあるって思うよな。
「本当のことはわからないけど、一人でいたら、辛いんじゃないかって、思って…」
って、これ、俺、キモくない!?
よく知りもしないのに、勝手に思い込んで、押しかけるって、ストーカーっぽくない!?
反応のない創子さんが気になって、チラッと様子を伺う。
えっ
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