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ご飯と味噌汁、目玉焼きという朝ごはんを食べながら、何事もなかったように、話をした。実際なかったんですけど…
無念…
「藤くんが言ってた映画、いつから公開だっけ。」
「あれは、来週からですよ。」
「おっ、近いね。時間あったら、観に行ってみるよ。」
「俺も行きたいっす。」
よし、さりげなく言った。どうだ?
「ふふ、いいね。予定が合うかな?」
「土曜はバイトなんで、日曜はどうですか?」
「いいよ。ついでに、お昼ご飯も食べようか。」
「はい。食べたいっす。」
「食べたいもの考えておいて。あと、ママさんには、私から話をさせてね。」
「別に、言わなくてもいいですよ。あっ、連絡先を教えて下さい。」
母さんにわざわざ言う必要がないと思う。というか、知られたくない。
「だめだね。かわいい息子さんをお借りするんだもん。あとで、お家におじゃまさせてもらうよ。そのあとで、連絡先を教えるわ。」
負けた。完敗っす。
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