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1時間近く、かあさんと創子さん、いつの間にか勉強に飽きた妹も一緒に話していた。俺は途中でドロップアウト。っていうか、存在忘れられていた。女の人ってよくしゃべるよな。 帰り際 「ママさん、また息子さんをお借りしてもいいですか?観たかった映画に付き合ってもらいたいのだけど。」 「どうぞ。この子の予定は学校とバイトしかないから。むしろ連れ出してって感じよ。」 何だか腑に落ちないが、許可は出た。公にデート…(だよな~)ができる。 ってか、大学生にもなって、親の許可って。ずいぶん子ども扱いだな。 ひっかかりを感じる。 このひっかかりを、これからずいぶんと引きずることになる。 でも、10歳差なんて、どうにかなるんだよ。引きこもってた中学時代の伸び代を使うのは今だから。
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