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待ち合わせは、映画館の最寄り駅。
同じマンションに住むのに、あえて待ち合わせるのが、秘密っぽくて、いい。
ただ単に創子さんに予定があって、時間の都合で現地集合になったんだけど。
まぁ、それはそれで、良し。
場所はマンションからも創子さんの職場の校区からも離れた、隣の市。
まぁ、面倒は避けるに越したことはない。
何であれ、俺は確実に、浮かれている。
その証拠に、40分前に到着。はは、バレたらちょっと痛い子。本屋で時間を潰し、10分前に駅へ戻る。
ちょうど、創子さんが出てきた。すぐに俺を見つけて駆け寄ってきた。
「ごめん、待たせちゃったね。」
「全然、さっき来たところです。まだ時間前だし。」
嘘だけど…横に並ぶ創子さんを観察。
ベージュのロングカーディガンに白のTシャツ、八分丈のデニム、赤いパンプス。髪の毛は仕事の時は結んでいるみたいだけど、今日は下ろしている。軽くパーマがかかっていて、肩の上でふわふわ揺れている。淡いブルーのピアスがチラッと見える。黄色のショルダーバッグ。シンプルだけど、小物の色が映える。
って、昼の番組のファッションチェックかよ。
はっきりいうと、ドストライク!
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