1.letter

38/45
前へ
/45ページ
次へ
「ふぁ~あ。」 「今日はずっと眠そうだな。昨日遅かったのか?」 「昨日…」 あれから家に帰ったのが、1時半。すぐ寝るつもりが、エロエロ…すみません…いろいろ考えていたら、なかなか寝つけず。前半は、確かに行為を思い出してニヤニヤしていたんだが…はたと気づいた。これって、ただやりたかったヤツではないかと。後半は、自分のしたことについての反省と今後について。結局結論は出ず。寝られたのは空が明るくなる頃だと思う。 多分、睡眠時間は3時間くらい。寝不足。しかも、今日は講義がつまっていて、バイトもラストまでで。あの幸せな時間はどこへやら。 「昨日、どしたの?」 ラーメンを啜る啓祐に続きを聞かれた 「ラーメン……」 昨日は、ラーメンから始まったんだったよな。 「?ラーメンが何?お前、顔赤いよ。風邪でもひいた?」 「いや、大丈夫。何でもない。いや、何でもあるか。」 「あるある、どうした?」 今度はセットのミニカツ丼を食べる啓祐に、先を促される。 こういうのが啓祐はうまいなぁって思う。あんまり聞いてやるぜ、って感じを出さずに、うまく話をさせてくれる。 「あのさ、付き合ってないのにやるって、どういう関係かな?」 「…セフレorワンナイト」 「そ、そうだよな。そう思われるよな。」 「好きなのか?」 「俺?」 「そう、お前が」 「す、好きだと思う。」 「思う?」 「好きだよ。」 「じゃあ、やっちまったけど、告白したら。」 「大丈夫かな?後付けっぽくないかな?」 啓祐はニヤッと笑って 「後付けだから、仕方ねーよ。まぁ、高校生とかビッチじゃないんだろ。」 「年上、バツイチ」 「ヒュー、やるぅ。」 「うっさい、ゴリラ」 啓祐は、ゴリラが胸を叩くドラミングの真似をしながら笑った。 「はは、うまくいったら、今度会わせて。」 「じゃあ、うまい店、教えて。」
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加