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8月が終わり、9月になった。
夏は終わりを告げ、秋へと変わっていく。
それでも、このうだるような暑さは変わらない。
火照る肌
滴る汗の匂い
少し息の荒い声で「…彩綾」と私を呼ぶ声
夏の暑さなのか、それともこの甘い空気のせいなのか、頭が熱くて熱くて、理性なんてとっくに溶けていた。
その声に呼応するように、甘ったるい声で「有紗…っ」と君の名を呼ぶ。
私の、私達の夏は…まだまだ終わらない。
ううん、本当の夏は…これからだ。
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