3日目

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今度は真季が目を丸くする番だった。まさか見られているとは。 「そんなにアイス食いたいのかよ」 「今日最高気温35度らしいから帰りに食べてこうかなって」 すると、三好は真季の方を振り向いた。相変わらず目つきが鋭い…が、なんだか呆れたようにも見える。 「…お前、能天気だな」 「暑いからなんも考えたくないんだよ」 真季はため息をつきながらも、内心嬉しく思っていた。 未だに三好は謎だらけだが、表情が少しは分かるようになってきた気がする。 なんだか、不思議な気持ちだった。 「あっそうだ三好くんも帰りに食べてく?」 「俺のが先終わるから無理だろ」 真季が調子にのって誘ってみると、三好はさっさと立ち上がりプリントを手に取った。 「えっ?もう終わったの?」 「だいたい」 「ちょ、ちょっと待って」 真季はびっくりして駆け寄った。三好のプリントを覗きこむと、確かにほとんど埋まっている。 「―…あのさ、お願いがあるんだけど」 「無理」 「まだ何も言ってないよ」 「どうせ見せろって言うんだろ」 「いやさすがにそこまでは言わないから、少し教えてくれたりとか」 「無理」 真季の懇願に取りつく島もない。 「アイスおごるから!この通り!」 駄目元で真季は手を合わせてみる。まあ無理だろうなー…と思っていると、高い位置からため息が聞こえてきた。 「さっさと終わらせてさっさと食って帰るからな」 「ありがたや!」 ハハーっと真季が目を輝かせて拝むと、三好は眉をひそめて言い放った。 「ちゃんと集中しろよ。落書き禁止」
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