せん/せい/と/ぷ/に/ちゃん

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「いたわる?」 「そうだよ。生徒はもっと教師をいたわるべきだ。教師の離職率の高さ知ってるか?」  労わるって、どうすればいいんだろう。私は三角コーンを置いて、おにいちゃんの頭を撫でた。 「……何してんだ?」 「労ってるの」  おにいちゃんは、上目遣いでこっちを見た。その腕が背中にまわる。ぎゅ、と抱きしめられて、私は固まる。 「!?」 「なんか、おまえいい匂いすんな」 「し……しません」 「胸、でかいし」  おにいちゃんの頭が、私の胸に当たった。 「あ」 「……やわらか」 「お、おにいちゃん、彼女いるんでしょ」 「振られた」  だから機嫌悪かったんだ。 「性格、悪いからだ、や」  おにいちゃんが、私の身体を引き寄せた。膝の上に座る形になる。 「おまえ、生意気だな。お仕置き」  おにいちゃんが私の耳を噛んだ。 「う」  柔らかく噛んで、なめる。私はびく、と震えた。 「せんせい、なのに、こんなことしたら、だめ、なんだから」 「あっそ」  おにいちゃんは関心なさげに言い、胸に手をすべらせる。やんわり揉まれて、私は息を詰めた。 「ふ」 「でかいな」 「でかく、ない」  胸を揉んでいた手が、体操着の下に滑り込んで来た。 「ひゃあ」     
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