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しばらくして、おにいちゃんが性器を引き抜いた。ゴムを取り外し、じっと見る。
「……やばいな」
「なにが?」
おにいちゃんは答えずに、ティッシュにくるんでゴミ箱に捨てた後、こちらに倒れ込んでくる。
「合コン、いくの?」
「行かねー。疲れたし」
おにいちゃんはそう言って、私の胸に頭を埋めた。私は、その頭をそっと撫でる。
「石原さとみみたいな子、いるかもしれないよ?」
「いねーよ、そんな女」
自分で言ったくせに。それに、とおにいちゃんが言った。
「おまえが泣くから、行かない」
私は、おにいちゃんの頭をぎゅっと抱きしめた。おにいちゃんのほほに、乳首が擦れる。
「……勃つからやめろ」
おにいちゃんはそう言いながら、私を抱きしめ返した。
★
翌朝登校したら、はるかちゃんとばったり会った。
「お、おはよ」
「……」
はるかちゃんは何も言わず、さっさと歩いていく。私が落ち込んでいたら、頭をぽん、と叩かれた。
「なにぼけっとしてんだ」
私は、ちら、とおにいちゃんを見た。なんか、前よりカッコよく見える。
「なに見とれてんの」
「み、見とれてないもん」
私が目をそらしたら、おにいちゃんが頭をぐしゃぐしゃしてきた。
「もう、やめてよ」
誰かが元気よくやってきた。
「おはよー! 明石先生」
「おう、おはよ、井岡」
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