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「……ゆう君、いつからいるの……?」 「清子こっちおいで」 最初から全部聞かれていたんだ。 カップを見つめたまま顔を上げない婚約者を見下ろし、体から血の気が引いていくのを実感した。 ゆう君は、きっと怒っている。 優しくて穏やかで大人なゆう君だって、この半年間、私がしていたことを知れば怒るのは当然だ。 婚約中の彼女が元彼と二股をしていたことになるのだから。 「きよ」 かすれた声で私の名を呼ぶゆう君に、返事ができないまま、私はごめんなさいと呟いて、そのまま店を飛び出した。 願いが叶った代償に、私の愚かな手は幸せを掴むことができなくなった。
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