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「良かっ……、え?」 私にはゆう君の言葉の意味が分からなかった。 「ずっと言いたかったこと、全部言えたんだろ?俺、清子が本音をぶつけてるのを聞けて嬉しかった。やっぱり清子と結婚したいよ」 「何言ってるの……?私は、……私は、加藤君への気持ちを、ゆう君と結婚して誤魔化そうとしてただけ……。ひどい女だよ……?」 「ひどくなんてないさ」 「ひどいよ。私は、ゆう君は加藤君と違って優しいから安心して。ゆう君は加藤君と違って浮気しないから安心して。ゆう君は加藤君と違って私を大事にしてくれるから安心して。……そうやって全部加藤君と比べて、私は幸せなんだと、思い込もうとしてただけ……」 加藤君が大好きだから、加藤君と正反対のゆう君に、安心して甘えていただけ。 毎日毎日ゆう君に加藤君を重ねて見ていただけ。 ゆう君に愛される資格なんてない。 「そんなの……知ってたよ」
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