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４
加藤君の家に来て数ヶ月が過ぎた。少しずつ温かくなる季節で、春休みに入った陸人も毎日のようにひろ君と遊び歩いている。
「清子ちゃん、花見にでも行く？」
日曜日の午後。暇を持て余した加藤君がテレビのチャンネルをあちこち変えている。
「うーん……」
加藤君は私になるべく外の空気を吸わせようとしてくれる。だけどどうにも体がダルかった。それにまだ少し人混みも怖い。
「じゃ、うちでイチャイチャしてようか」
言うなり後ろから抱きすくめられ体がこわばる。
「ちょっと!!加藤君やだっ!!やだって!!」
「陸人もいないしー」
耳元に寄せられた唇から加藤君の体温が伝わってきて、私は久しぶりに取り乱す。
「やー!!加藤君っ!!」
少し暴れたら加藤君の腕はあっさりとほどけていった。そしてこれ見よがしに拗ねた表情をしている。
「もうっ!!バカっ!!何考えてるの!?」
痛いくらいに熱を持ってしまった耳を押さえて抗議しても加藤君は楽しそうに笑うばかりだった。
「清子ちゃんがちゃんと栄養とれてるかなーと思って確認しただけですー」
「だっ、だからって触りすぎ!!」
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