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「分かった……。この宗道も雪様と雄造殿に助力する……。雄造殿の腕、しかと見た」
宗道の横に泰宗が近寄る。
「宗道、頼むぞ。お前は必ず力になる。雪様のために生きろよ」
そう言ったあと、宗道に小さく耳打ちする。
「頑張ってくれたなら、雪様に負けない嫁を探してやるからな」
そんな親子の内緒話は、雄造と雪には聞こえはしない。
雪を抱き上げる雄造と抱き上げられる雪は、笑顔を見せる。
一歩。
真の仇討ちまで、また一歩進む。
つづく
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