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障子戸が突然に開かれる。
「父上!煩いとはなんです!雪様を手込めにした男の方が無礼でしょう」
「バカ息子の宗道だ。こいつもどうやら雪様に惚れていたらしくな」
「雄造!お前の命も今日までだ!お前から雪様を奪い返す!」
「ちょっとおつむは足りないが、腕はなかなかだ。打ち負かせば、雄造の腕の証明にもなるしな」
雪と雄造は、呆然としたが、雄造は腰の長刀を抜く。
「泰宗様、承知した。宗道殿、正々堂々といこう!」
雄造が庭に素足で出る。
宗道も続き、雄造と向かい合う。
宗道は、じりじりと雄造と距離を詰めるが雄造は構えたまま動かない。
「どうした!無駄に長い刀など懐に入られたなら終りだぞ!」
しかし、雄造は動かない。
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