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「しかし私は女だぞ?いくら父上の血縁といえども……」
「雪。雪は広臣様の功績を甘く見ている。俺は広臣様の家臣になれることを目標に浪人として、広臣様の手伝いをしていたんだ。……俺の恋心を抜きにしても雪が起つことには理由がある」
雪はうつむく。
「……さらりと殺し文句をいれるな……」
「明日、中野泰宗殿の屋敷を伺おう。広臣様の筆頭家臣だ。協力を仰ごう」
「泰宗様に……。しかし私たちは追われる身だぞ?捕まらないか?」
「その時はその時だ。俺は雪を守れなくなったら死ぬことに躊躇いはない。打ち首になっても後悔はない」
「……私も雄造が死ぬなら一緒に死ぬ。雄造が行くと言うなら私は共に行く……」
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