第 二 話 歩 い た あ と に 何 が 咲 く ?

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留守食堂 店先。 屋上を睨んで唸る日歌。 日歌「……何を……一体……」 お構いなしに響く若葉の声。 若葉「東京湾を渡れる!?って言うか泳げる!?」   「はぁ?無理??」   「だっさ!限りなくだっさ!!アタシだって10m位は泳げるわよ!!」 日歌の隣で屋上を見上げる仙波。 仙波「自慢になってないでしょ……」 日歌の心の中で、怒りが臨界を超える。 日歌「ある意味の国難を……何だ!?この軽々しい扱いはっ!!」 仙波の拡声器を奪う日歌。 日歌「借りるぞ!」 仙波「え?」 屋上に向かって、拡声器で叫ぶ日歌。 日歌「おい!!屋上の娘っ!!そうだ!お前だっ!!」   「さっきから黙って聞いていれば、    国家機密に係わる事案を大音量で垂れ流すとは何事だっ!!」 物凄く嫌そうな顔で、下を見る若葉。日歌に向かって拡声器で問い返す。 若葉「はぁ?アンタ誰っ??」 日歌「降りてきたら名乗ってやる!その前に宇宙人と勝手に旅行計画を立てるなっ!!」 若葉「何よ!いきなり登場して彼との旅行を邪魔する父親みたいなことを言うなっ!!」 日歌「何だと!そんな破廉恥な卒業旅行を許してたまるかーっ!!」 若葉「その頭ごなしな態度!!腹立つわーっ!!」 日歌「お前が、私の頭の上で怒鳴っているのだろーっ!!」 憮然とした表情で耳を塞いでいる鶴巻と快晴。 鶴巻「何で、クロウの足元が一番騒々しいんだ!」
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