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弾かれた中指は半透明の壁を簡単に砕き散りエルグのでこに当たる寸前で突然もう一枚の壁が現れる。
ゼッキは驚き目を見開いたが二枚目の壁も一秒も掛からず砕け散る。
護る物が無くなったでこにゼッキの中指がぶつかる。
(ズカーン)
音と共に弾ける様に吹き飛ぶエルグ。その体は部屋の中に張ってあった結界に穴を開けて建物の壁にぶつかり止まる。
慌てて近付こうとする周りの者達に
「手出しするんじゃねぇ!!」
ゼッキの空気を裂くような怒鳴り声が響く。
近付こうとしていた者達はそのまま固まったり、尻もちを突いたりしている。
だがゼッキは、そんなことは気にもせずにエルグの元へと近寄り話し掛ける。
「小僧。何をした。」
“今の二枚目の壁はなんじゃたんだ…突然現れおったわい。体の周りに膜のような物が……しかも鉄壁よりも固かったわい。”
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