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「別に、もういい。あー、尻の感覚がない。シャワーしたいのに動きたくない。疲れた。眠い。死ぬ」
全裸で布団にくるまり、「おやすみ」と言い置いた。
「ヒデ、俺、もう二度とあいつとヤらないから。俺のために、ごめんな」
布団の向こう側で、兄貴のしおらしい声がそう言ったが、俺はもう半ば眠りに落ちていて、あいつ以外の誰とも、二度とヤるなと釘をさすこともできなかった。
言ったところで。というやつだ。
兄貴の鼻をすする音。まどろみながら、兄貴は本当にアホだな、と愛しく思うのだ。
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