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「そういえば、ディアナはスピカの何に関心があるんだ? まあ、研究対象としては貴重な存在だろうけど、だったら、儀式の後の方が興味をそそられるはずだろう」
ぶちっ。
と、音がしたかは定かではないけれど、ディアナの気分は、正にそんなものだった。
「なんでも知っているフィンクスにだって、私が考えていることは、一生、絶対に理解できないでしょうよ。お・バ・カ・さ・ん!」
捨てゼリフを吐き捨てると、ディアナは玄関に向かってずんずん歩き出した。
「俺を目の前にして、こんなに堂々とバカ呼ばわりするのは、ディアナくらいだな」
フィンクスは気にするどころか、おかしな感心をしながら後に続く。
いらいらするディアナは、かりかりした眼差しで振り向き、訴えた。
「普段の基礎結界以外を解いたから、早くその術やめてくれる!」
妙に美人な姿を見ていると、腹が立ってしょうがないディアナだった。
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