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あつい。
ふたりきり。
手汗が紙ににじむ。
「あついね。」
「あつい。」
「おれ、羽島がいてよかったな。」
「え?」
「仕事もだけど、羽島と一緒になんかやってると落ち着く。今だって、扇風機なくてすげー暑いけど、なんかちょっと楽しいみたいな…。」
「そ、そう?ありがと…。」
「うん。…あつ。」
「…静かだね。」
ふたりきりの世界だった。
停電はちょっとむかついたけど、工事にちょっと感謝した。
「これからも、よろしく。」
そう言った如月くんの笑顔をみて、なんだか不覚にも胸がきゅんとした。
もしかして、私はこの生徒会長にひょっとして、恋をしたのかもしれない。
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