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人間と関わってはいけない。
私は吸血鬼だから。
人前では無口で、素を出していいのは家族と限られた同族だけ。
私は人前では極力めだたないように、わたしは基本無口だった。
バイト先のコンビニでも、人と関わることは極力避けた。
だけど、高梨先輩だけは違った。
「木崎、今日もお疲れ様。」
「おつかれ様です、高梨先輩。」
「これ、ホットコーヒー間違えて買っちゃったからあげる。」
「えっ、いいんですか。ありがとうございます。」
高梨先輩はときどきこうやって私にホットコーヒーを買ってきてくれる。
先輩曰く、甘党なのについつい買ってしまうらしいけど、本当のところどうなのだろう。
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