第三夜 ライバル対決!!

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そう言うと、華代は不安そうに兄・雪矢を見上げた。 「ははは。本当に君は臆病だね。華代。呪いなんてこの世に存在するはずないじゃないか。呪いや運命なんて、後ろ向きな人間の考える檻さ。今から僕がそれを証明してあげる」 雪矢はそう言うと、すたすたとベットサイドに立った。 「うわっ……。すごい埃だな。今の僕にとっては、呪いよりこの埃と黴臭さの方が怖いな。せめて、シーツくらいは変えないと……」 「お兄様。はい。シーツ」 「ありがとう。ん?この絵はなんだろう……?随分古いものみたいだけど……。綺麗な女の人だな」 「えっ?」 シーツを変えるのを手伝っていた華代は、兄の声に顔を上げた。 「ほら。この絵だよ」 兄の差す方向には、大きな絵がかけられていた。  その絵は日本髪を粋に結い上げた若い女性の絵だった。その絵の女性は、鮮やかな深い緑の着物を着て、艶やかに笑っていた。 「う~ん。一体、誰だろうねぇ……。ああ……。どことなく、君に似ているよ。華代」 「えっ……?」 慌てて華代がその絵の女性をじっくりと見ると、確かにどことなく自分に似ている気がする。 「まさか……この人が小夜なのかな……?」 「えっ」 「ははは。そんなに怯えることないじゃないか。僕らのご先祖様だよ?」     
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