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みーちゃんは思いました。
「りょうくんのお年玉の方がなんかいい気がする」
りょうくんも思いました。
「みーちゃんのお年玉の方がなんかいい気がする」
一番困ったのはお母さんとお父さんです。
お正月はお父さんもお母さんもお仕事が休みで、みーちゃんとりょうくんにあげたお年玉でおもちゃ屋さんに連れてってあげようと張り切っていたからです。
でも、みーちゃんもりょうくんも、じっと睨めっこをしたままで動こうとしてくれません。
「二人とも、何度も言うけれど、入ってる中身は一緒よ。せっかくのお休みなんだからパパとママと一緒にお出かけに行きましょう」
「そうだぞ。このままじゃ睨めっこで1日が終わっちゃうぞ」
みーちゃんとりょうくんは口を揃えて言いました。
「お出かけして買いたいものはない!欲しいものはあのお年玉なの!!!」
お父さんとお母さんは顔を見合わせて、キョトンとしながら、
「じゃあ、交換すればいいじゃない」
みーちゃんとりょうくんは顔を見合わせて、
「え!?いいの!!」
お父さんとお母さんは頷きました。
2人はキラキラと目を輝かせてお年玉を交換しました。でも、相手のお年玉が手元にきた瞬間に、今度は自分が今まで持っていたお年玉がなんだか魅力的に映ります。
そして、みーちゃんは思いました、に戻る…。
2人はこうして毎日毎日、互いのお年玉を与えては貰い、貰っては与えを繰り返し、365日お年玉を手にしていました。
夢の生活、とはちょっと違うけれど、365日お年玉を貰い続けたことに変わりない。
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