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「そうだ、お風呂の周りを回ってみる?そうすれば元の場所に戻れるとか?!」
えーい、ダメもとでいいや!それっ、じゃぁ、回るよ!一周目、二週目、三週目、…。
「何々?いったいどうしたの?いきなり走り出して?」
ふと、お姉さんがボクを抱き上げようとした!すると、ふっと、お姉さんの姿が消えて、ボクは、また、あっちゃんの部屋のこたつのそばにいた。
「ん?戻ってきたのかな?」なんだったんだろう、いったい…。ボクはワープでもしていたのか?!それとも、夢……?
でも、夢にしてはかなりリアルな感じだったし、心なしか、ボクの身体は少し濡れていて、ココナッツの香りがする気がする。それに、なにより、ボクの右耳の後ろには、あの真っ赤な花がさしてある!!これは、そう、たしか、ハイビスカスって、言っていたかな…。うーん、いい香りだ。そうだ、これは、やっぱりももちゃんにあげよう!きっと似合うにちがいない。あの、桃色の毛並みに、この赤い花はピッタリな気がする!うん、そうだよ、きっと、そうだ…。
でも、その前に、少し眠たくなってきたな。なんか、遠い旅にでも行ってきたかのような、心地よい疲れに包まれている…。
ももちゃん、もう少しだけ待ってね。今日中には、届けるから…。きっと…、きっとだよ……。
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