コンクールに向けて

20/21
262人が本棚に入れています
本棚に追加
/139ページ
 僕にとって、シューイチは崇高な存在だ。  たとえ、今は手を伸ばせば触れてしまうような、近い距離にいても。  あいつらが僕を踏み躙ったような……  あんな汚くて、穢らわしい欲情など、僕はシューイチに対して絶対に持たない。  たとえ、現実にはシューイチが穢れのない人間ではなかったとしても、いいんだ。  僕にとっては、シューイチは穢れのない神。  それは、僕だけが知っていればいい。  シューイチさえも、それは知らなくたっていいんだ……
/139ページ

最初のコメントを投稿しよう!