大嫌いで、大好きなアイツ

バレンタインも、お前も

失恋したのは二度目だ。
一度目は、好きだと言う事が噂になって本人にバレてそして、「学校辞める！」って叫びながらどこかに走って行った。

そして、今は……
俺は、悲しいと言うより呆然とした。
やっぱり……ダメなんだ、こんな自分が恋愛とか。

なんて、思っていた時。

「レキちゃんは女の子だよっ！！」

庇ってくれるヤツがいたんだ。
名前は確か、池田ケイ。彼女も虐められっ子だが、それを思わせないくらいの明るさを持っている。

無邪気で、陽気で、前向きで、どこからどう見ても女の子らしい。

俺は、そんなケイが苦手だった。
いや寧ろ、嫌いな部類に入っていた。