バレンタインも、お前も

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「レキちゃーん、いたら返事して!」 「なんで出て来てくれないの!?」 「レキちゃんってばぁ!!」 煩いヤツだ。 きっと、コイツは人の迷惑も考えられないようなお人好しなんだ。 そのまま留守を決め込んでいると、少ししてからカタンッと小さな音が聞こえた。 気になって玄関に向かう。 ケイはもう帰ったようだった。 外に出て、ドアの側にあるポストに手を伸ばすとそこには小さな包みが入ってた。 周りをテープで貼って作った小さな紙袋。 不格好で、何かを何とか入れたといった感じだった。
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