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「…そろそろ行くぞ」
「はーっ、腹いっぱいだ、てかリカお前ちゃんと食べた?」
「食べた食べた!!!めっちゃ食べた!ほら、はやくはやく行こー」
「へーへー」
二人が背を向けて歩き出す。
「あれ?リカちゃん行かないの?」
「うーんと、うーんと、あ、この飴あげる~ハンバーグわけてくれたお礼!」
相変わらず律儀だな~
「え、でもリカちゃん全然食べてないじゃん…」
…
いそいで二人を追おうとするリカちゃんが一瞬だけ、こちらを振り返った。
口に指をあて
『しーっ…』
と笑った。
「「……」」
やっぱりリカちゃんは変わらないな~
あの顔と髪で時々みせる、儚い表情。
空気が、変わる時がある。
だれも寄せ付けなくて、少し寂くて。
まるで、全く知らない人のような…。
3人の歩いて行く姿を見て、
やっぱりこの3人は歪な関係だな
と思った。
なにかしてあげたいけど、俺に出来ることもない
それに今は自分のやじるし守ることに必死だからね
俺にしてあげられることは頑張れって言うことかな
「ゆっちゃん、食べないのー?」
とりあえず
俺はこのにぶちんくんへのやじるし
どーにかしなきゃだからさ
「?」
「食べるよー」
はやくこっち見ないかなー
由貴side終わり
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