リカちゃんと約束

2.幼稚園

さくらば幼稚園名物仲良し3人組。
ちゅーりっぷ組、きむら りか。
ちゅーりっぷ組、つつみ ももたろう。
ゆり組、えびな きよまる。
毎日一緒に遊んでいた。
幼稚園のいろいろな先生に｢ほんとに仲良しねぇ｣
と言われた。

だけどある時、リカと桃太郎の好きな子が同じになってしまった時があった。

｢ひよちゃん、ぼくと、おにんぎょうごっこしよ！｣

勇気をだして遊びに誘った記憶がある。
だけどそんなときはいつも

｢だめだぞ、りっちゃん！ひよ子は、おれとあそぶめいれいしたから！！｣

桃太郎がいた。
二人が喧嘩をはじめて、おろおろとしだす清丸。

すると、女の子が泣き出した。｢私の名前、ひよ子じゃないもん！｣と。

好きな子をからかってしまう典型的な桃太郎は、それを聞いてどうしようと、泣きそうになってしまった。

するとリカは驚くべき行動を起こしたらしい。
その女の子に向かって叫んだのだ
｢ももちゃん、なかしたら、めっ！なの！！｣

それをのちのち、親に聞いた時は3人で笑い転げてしまったが。

その日は家の近くの大きな木で遊んだ。
その時に3人で誓った約束は、いまでもおぼえている。

『りかたちはずーっとしんゆうだもんね！』

好きな女の子よりも大切な存在だったんだなって、今ならわかる。