第1章 出会い

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 改めて周りを見てみると、ほかにもいくつかの瓶が置いてあった。大きな瓶から小瓶まで様々な大きさが揃えられていた。いろいろ見ていると、 「あ、そこは外国から輸入したものや国産ですよ」 と言われた。俺はその中の一つの瓶を持ち値札を見た。中国産・3000円・・・・・・!?高い!俺は驚きを隠せなかった。自家製より高いとか、小瓶で。とりあえず俺はカウンターの上に置いてある小瓶に手を取り、 「これ一つ、ください」 と彼女に差し出した。彼女は 「ありがとうございます!」 と言って、その小瓶を小袋に入れて、俺に手渡した。俺は出入口に向かい、扉を開けようと手にかけ、チラッと彼女の方をみた。彼女は凄く喜んでいるように見えた。  帰宅すると、俺は小袋の中身を見て、戸棚にしまった。その日は親不在だったが、さっさと親が用意してくれたご飯を食べ、風呂に入って自分の部屋に入った。パソコンを立ち上げ、その間彼女のことを考えた。見た目だけで判断するな、と自分に言い聞かせ、自分の時間を大切に過ごした。  翌朝、俺は8時頃に目を覚ました。居間に行き、冷蔵庫から食パンを取り出し、戸棚から例の蜂蜜を取り出した。普段なら、食パンに蜂蜜を塗って電子レンジでこんがり焼いて食べるのだが、その時だけはそのまま食べた。美味しかった。
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