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ギシギシとスプリングが悲鳴をあげ、優奈の身体が激しく揺らされる。
ぐずぐずになったナカを穿つ灼熱に息が苦しくなるほど甘い声を出してしまう優奈は、絶え間なく聞こえるいやらしい水音に、耳を塞ぎたくなった。
「駄目……? そんなに気持ちよさそうな声を出して、きみは嘘つきだな」
「やっ、わ、私、気持ちよくなんて」
「きみの口は素直じゃないが、身体は素直で……ほら、こんなにも悦んでいる」
初めての行為なのに痺れるほどの愉悦を感じてしまうのは、瑞生がこういうことに長けているというのと、恐らく、相性がいいせいだ。
「ち、違います、私は……っ」
「違う……? はっ、まだ認めないのか」
呆れた口調とは違い、うっとりと目を細めた瑞生から与えられる堪えがたい快感に、優奈の身体に大きく力が入った。
もう、無理だ。下腹部にくすぶっていた熱が弾けるまで、あと少し。
ぐりぐりといいところを当てられ続けては目の前がちかちかとしてきて、優奈は言いようもない気持ちよさに悲鳴をあげた。
「ああっ、アァア――……っ」
一際甘い甲高い声に、がくがくと震えが止まらない脚。
意識が白く塗りつぶされ、その不安と恐怖に荒い呼吸を漏らすと、優奈は己のナカを軽く行き来し艶のある吐息を溢している瑞生に、柔らかな笑みを向けられた。
「初めてなのにイッたのか。……汗と涙で濡れて酷いというのに、かわいくて参ったな」
ちゅっと頬にキスを落とされ、楔を引き抜かれると優奈はぐったりとする。
ただただ胸を大きく上下させ、自分の身になにが起こったのか理解できずにぼおっとした。
「優奈……」
頭が上手く回らない。
酷く力が抜けている身体は疲弊を浮かべており、優奈は強烈な眠気に襲われうとうととした。
「きみに甘えられるのは、きっと……」
「……?」
「お休み、優奈」
布団をかけられ、横になった瑞生に抱き締められた優奈は言葉に促されるようにして、すぐに意識を手放す。
「寝た、か。……優奈、すまない」
優しく頭を撫でるのは愛しさからなのか、後ろめたさからだったのか。
自分がつけた首筋にある所有の印を見やり、そこを指の腹で撫でた瑞生は、優奈の温もりを感じながら強く瞼を閉じた。
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