第8章

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「てめぇっ……!」 倒れた仲間を見やるや 息巻いた連中は次から次へとテヨンに飛び掛かった。 しかしカン・テヨンの動きは 武道の心得がない僕が見ても 素人のそれとは全く違っていた。 「野郎っ……!」 約束通り両手を使うことなく 華麗な足技だけで 「ぐぁっ……!」 一人また一人と テヨンは悪童たちを軽々マットに沈めてゆく。 クム――そうだ夢。 まるで夢を見ているようだった。 最後の一人に 舞いのような回し蹴りをくらわすと。 息を切らすこともなく テヨンは悠々とこちらへ近づいてきた。
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