第8章

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「どうしてあんなこと?」 子供を叱る親みたいだ。 テヨンは泣き出した僕を抱き寄せると 「目立たずやってきたのにあんたのせいで台無しだ」 苛立ちを隠しきれない声でぼやきながらも 優しく僕の背中をさすってくれる。 「ごめん……」 どうしてあんなこと? 「僕はただ……」 「俺が助けに行かなかったらどうなってたと思ってんだよ」 「怒ってるの……?」 「あたりまえだろ!」 あたりまえだなんて これっぽっちも思わなかったよ。 「言ったろ?あんた、俺のもんだって――」
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